エヌ・マガジン

INTERVIEW

4年コース誕生記念特別インタビュー

業界トップランナーに聞く
ホスピタリティ業界が求めている
プロ人材。

グランド ハイアット 東京

株式会社森ビルホスピタリティコーポレーション
(グランド ハイアット 東京・アンダーズ 東京 他)
人事部 部長 池田 史郎様

森ビルホスピタリティコーポレーションは、六本木ヒルズのグランド ハイアット 東京や、虎ノ門ヒルズのアンダーズ 東京など、国内屈指のラグジュアリーホテルを経営するほか、会員制クラブ事業、ウェルネス事業、レジデンスフロント事業を通して、最上級のおもてなしを提供しています。

  1. 01 業界の常識が変わる中で、
    求められる人材とは?

    今、ホテピタリティ業界は大きく変わろうとしています。新型コロナウイルスの影響や、異業種からホテル業界に参入する企業の増加を受けて、様々なコンセプトのホテルや新しいサービスが日々生まれています。競争が激化すると言われる状況下で、不足しているのがホテルビジネスにおけるプロ人材。お客様ごとに違った提供の仕方がある「ホスピタリティ」という目に見えない商品を、どうビジネスに展開して収益を得るか。まさに経営課題を解決できる人材が求められているのです。

  2. 02 急増する外資系ホテルによって、
    ビジネスの仕組みが変わる。

    特に近年では、東京オリンピック・パラリンピックの影響もあって新規に開業するホテルが増加。それらのホテルでは「ホテルマネジメント契約」という形態をとっているところが多くあります。これは何かと言うと、ホテルの所有者・経営者がホテルのオペレーション(運営)自体を、それを得意とするホテルチェーン等に依頼するという仕組みです。つまり、これからの時代、私たちに求められるのは、適正なホテルオペレーションを担(にな)う「ホテルビジネスのプロ」として、所有者・経営者の期待に応えていかなければならないということです。したがって、ホスピタリティ業界で長く活躍していくためには、接客やサービスといった実務だけでなく、ホテルをどう運営していくのか、どうしたら利益を出せるのか、チームをどうマネジメントしていくのかと言った、「経営」「ビジネス」という視点が一人一人に求めてられてくるというわけです。これらの急激な環境の変化に伴う「ホテルビジネスのプロ」の育成は、業界全体の課題でもあると考えます。

  3. 03 ナカムラが4年コースを新設。
    学んだ「経営力」は、業界を牽引する力に。

    実践力と英語力の育成で確固たる実績を持つ中村国際ホテル専門学校が、「経営力」まで学べる4年コースを新設することは業界にとって非常に楽しみなことです。座学で学ぶ「経営科目」、実際の経営課題から解決策を考える「ケーススタディ」。学校で学べることは経営の初歩かもしれませんが、その基礎こそ最も大事なことだと言えます。まずは、経営やホテル運営を行なっていく上で、どんな項目(サービスクオリティ、計数管理、マーケティング活動など)があるのか、どういった考え方(PDCAなどビジネスの基本的な考え方など)をするのか、経営層はどんな言葉を使って会話しているのか。まずは知ることから始まります。

  4. 04 長いキャリアを見据えて、
    今から経営を意識し続けること。

    常に「経営トップになるんだ」と意識し続けることを忘れないでください。日本のホスピタリティ業界では、早い人でも管理職になってマネジメント業務に携わるまで、7〜10年はかかるでしょう。経営となるともっと長い期間が必要ですので、学校で学んだ経営の知識をすぐに実践できる環境ではありません。だからこそ、常に「経営の立場」を意識して考える習慣を身につけておかなければなりません。例えば、レストランで働いていて忙しい時に「疲れたなぁ」と思って終わるのではなく、「なぜ忙しいのか」を考えてください。シフトに問題があるのか、業務のプロセスに無駄はないのか、ホテル近隣でイベントがあったのか、そのイベントは何故、多くの集客を呼ぶのかなど。小さなことに疑問を抱き、少しでも「経営の視点」で考える、また改善しようとする意識が経営者としての力になっていきます。

  5. 05 新たな教育環境で学んだ皆様が、
    業界の希望です。

    とはいえ、業界の入口に立ったばかりの皆様にとって「経営」は少し未来の話。まずは実務のプロフェッショナルを目指すために、様々なスキルを身につけることを楽しんでください。ナカムラでは即戦力ともなる実践と英語の基礎がしっかり身につきます。そして、将来のための「経営」への意識を定着させることができるはずです。4年コースを卒業する方には各部署での実務経験を経て、チームのマネジメント、さらには将来の管理職として業界を牽引していってくれることを期待しています。新たな教育環境で学んだ皆様と一緒にホスピタリティ業界を盛り上げていける日を楽しみにしています。